本日はiPhoneとiPadを買取する時の注意点についてお話しします。
目次
そもそも文鎮化とは?
誰しもが絶対に使ったことのある、習字の際などに使用する紙を抑えるあの文鎮を比喩した表現です。
何かしらのバグやトラブルが発生し、起動がしなかったり、電源が入らず正常に使用できない状態になってしまうことを文鎮化(ぶんちんか)と言います。
中古買取の際に一番注意しなければならない、アクティベーションロックも同様です。
アクティベーションロックとは?
アクティベーションロックは、盗難や紛失時に自身のデータを守るための機能です。
『iPhoneを探す(iPadを探す)』の機能がオンになっている場合、初期化を行っても以前の使用者のApple IDとパスワードを入力しないと使用ができない状態になってしまいます。
Apple端末を買取する際には、持ち主の方に初期化前の手順としてiCloudのiPhoneを探す機能をオフにしてもらう必要があります。
その手順は簡易的で1分ほどで完了します。
iCloudのiPhoneを探す機能をオフにする方法・手順
Wifi・テザリングに接続
まずiPhoneをネット環境が使用出来る状態にしますが、買取時には基本的に解約されているため、Wifiに接続をするか、テザリングにて接続してください。
設定からiCloudを開く
『設定』を開き、赤枠の『iCloud』を開きます。
iPhoneを探すを開く
続いて下の方にある『iPhoneを探す』を開きます。
赤枠が緑色でオンになっているので、タップすると画像のようにポップアップが表示されます。
パスワードを入力して、オフにする
この画面だとApple ID入力の必要がなく、パスワードのみです。
この時のパスワードは、アプリを取る時のパスワードになると思います。
英数字と1文字以上の大文字英語を組み合わせて8文字以上のパスワードになります。
以上の入力を済ませ、『オフにする』ボタンをタップします。
サインアウトをすれば完了
ひとつ前のページに戻って、
一番下にあるサインアウトをすれば完了です。
買取する前の他のチェック項目「容量・キャリア・ネットワーク判定」
こうして初期化を行うことはできますが、
買取する前に他にもチェックしておくべき項目があります。
同じく設定を開き、『一般』を開いてください。
一番上にある『情報』を開きます。
赤枠で囲まれているところが重要なポイントになります。
iPhoneを販売するにあたって、外観や使用状態以外にもスペックや利用状況など、外観では判断ができない大切なポイントがあります。
それが、
・容量
・キャリア
・ネットワーク判定
の3点です。
容量
それが赤枠で囲んである箇所になりますが、
容量はモデルにより16GB、32GB、64GB、128GB、256GBの5種類があります。
画像のiPhoneは128GBのモデルになります。
OSなどの使用分なのか、実際は少し少ない記載になりますが、数字が近いので分かりやすいと思います。
キャリア
続いてキャリアに関してです。
基本的には、au、docomo,Softbankの3社が多いですが、今では格安SIMの登場によってSIMロック解除ができるようになりました。
SIMロック解除とは、従来auで契約したiPhoneはauでしか使用ができない、docomoで契約したiPhoneはdocomoでしか使用ができない仕様になっていましたが、SIMロック解除を行うことで、auで契約したiPhoneをdocomoやSoftbank、海外代理店や格安SIMなどのその他代理店でも使用ができるようにすることを指します。
SIMロック端末(未解除)の場合は、キャリアがはっきりしているので分かりやすいため、この端末は支払いが完了しているのか?または滞っていてネットワーク制限がかかっているのかのチェックができます。
しかしSIMロック解除をしている場合、関係のないキャリアで判定が反映していたり、正しい判定が反映していなかったりとトラブルの報告も耳にします。
現状としてネットワーク制限がかかっている端末でも、SIMロック解除をしてしまえば他のキャリアで使用できることもあるそうです。
SIMロック端末の場合
ネットワーク利用制限を確認する方法には、IMEI(製造番号)を使用し簡単に確認できます。
Softbank
https://ct11.my.softbank.jp/WBF/icv
au
https://my.au.com/cmn/WCV009001/WCE009001.hc
docomo
http://nw-restriction.nttdocomo.co.jp/top.php
先ほどの画像赤枠のIMEIに記載のある数字15桁を打ち込むだけです。
ネットワーク判定は◯△×の3段階で評価されます。
◯:本体代金の支払いが完了している端末
△:本体代金の支払いが現在も続いている端末
×:本体代金の支払いが滞っており、ネット環境が使用できないように制限がかかっている端末
になります。
◯⇨△⇨×の順番で、
売れる額も高くなります。
専門用語で、
◯の端末を『白ロム』といい、
△と×の端末を『赤ロム』といいます。
再販時に白ロム、赤ロムと表現している販売者も多いので、覚えておくべき単語だと思います。
しかし一般的なオークションサイトや販売サイトでは、赤ロムの端末の販売自体を禁止にしているところも多くあります。
ヤフオクもその一つです。
状態 | au | ドコモ | ソフトバンク (Yモバイルも含む) |
---|---|---|---|
IMEI無記載 | すべて可 | 不可 | 不可 |
制限 × (赤ロム) |
iPhone × スマホ × 携帯 × タブレット ◯ |
iPhone × スマホ × 携帯 × タブレット ◯ |
iPhone × スマホ × 携帯 × タブレット ◯ |
制限 △ ( – ) |
すべて可 | iPhone × スマホ × 携帯 × タブレット ◯ |
iPhone × スマホ × 携帯 × タブレット ◯ |
制限 ◯ | すべて可 | すべて可 | すべて可 |
キャリアや端末によってその条件は違います。
Softbankとdocomoが厳しいのは、一度利用制限がかかった端末の解除はしないと、公言しているからなのか、auは数年前に確認した時点では、利用制限のかかった端末も契約者が変われば解除をしていたのが理由でしょうか?
詳しい理由は分かりませんが..。
ヤフオクの場合、上記の表の属さないケースもあるようで、詳しくは『ヤフオク!ガイドライン細則』を確認してください。
販売サイトによっては販売すらできない可能性もあるので、注意が必要です。
先ほどの画像に『モデル MN6F2J/A』と記載がありますが、これは一般的な家電製品でいう型番と同じ役割を果たしています。
今回の例で取り上げたこちらは、
MN6F2J/A(Japan/Apple) : 日本で販売された、
【iPhone 7 Plus 128GB】だと表しています。
最後のJ/Aの部分が『J』でなかった場合、
海外のiPhoneになる可能性があります。
海外のiPhoneの場合、元々からSIMフリーのモデルになり国内需要も高かった傾向があります。
ごく稀なケースになると思いますが、情報の中のモデル名をそのままコピペし、インターネット検索をするとすぐに判断ができます。
ここで正確なモデルを特定し、
適正な販売価格がわかったと思います。
最後に初期化に関してですが、
初期化はかなり簡単です。
初期化の方法・手順
一般を開く
情報のチェック同様に、『一般』を開きます。
リセットを開く
一番下にある『リセット』を開きます。
すべてのコンテンツと設定を消去を開く
続いて『すべてのコンテンツと設定を消去』を開きます。
パスワードを打ち込んで初期化を行う
そうするとパスワード入力の画面になります。(ならない場合もあります。)
こちらはiPhoneを起動させた時に打ち込むパスワードになります。このパスワードを打ち込めば、初期化を行うことができます。
このパスワードが分からなくても、
実は初期化を行う裏技はあります。
アクティベーションロックさえ解除が確実に行えていれば、このパスワードが分からなくても大丈夫ということです。
裏技的な初期化方法は、
今後に記事にしたいと思います。
アクティベーションロックを確実に解除する万能な裏技はありません
残念ながらアクティベーションロックを確実に解除する万能な裏技はありません。
実際、バグを利用した解除方法は存在します。
しかしiPhoneのバージョンが一定なものでしか使用できず、すぐに修正が行われてしまいます。
少し古い端末での使用であり、実用性は薄いですが、そういった裏技バグも実際にあります。
過去には海外のハッカー集団のdoulciチームのBypassでアクティベーションロックも解除ができると話題になり、私もdoulciメンバーのTwitterをフォローしたり、実際にチャレンジしたり試みたこともあります。
結局サーバーが常にオフラインな点や、できない声が多く上がったこともあり、本当に解除ができる方法だったのか?疑問も残りますが、このアクティベーションロックが解除できていまうことで、盗難iPhoneに高い価値が生まれるなど、モラルに反してしまう一面も考えられます。
元々の利用者からの買取であれば、Apple IDやパスワードが分からない場合などにApple社がサポートしてくれます。秘密の質問などを答え、本人確認を行う流れです。
正規の方法を使って、解除を行い正常なiPhoneとして初期化を行うこともできます。
iPhoneの買取は少し手順が多く大変かもしれませんが、販売価格が高いことや需要が高く回転率も高いメリットも大きいと思います。
慣れてしまえば簡単な手順だけになりますので、買取の幅を広げてもらえたらと思います。