近年、不用品を買取り販売する業者が増加傾向にあります。これは、不用になったものを業者に売ることや、中古品を購入するというリサイクルの文化が根付いてきた証といえるのではないでしょうか。そんな不用品回収業界の伸びを考えてみました。
高く評価される日本の商品
日本国内で不用品として回収されたものが、必ずしも日本国内で販売されるわけではありません。
むしろ、海外へ輸出して販売されているケースの方が多くなっています。特に、東アジアや東南アジア、あるいは中東の国々に、日本のリサイクル家電が数多く出回っているようです。一部では、新品の中国製よりも、中古の日本製が良いという声もあるほど、ジャパンブランドは高く評価されています。
発展途上国に行くと、道路では日本車が数多く走っており、家庭では日本製の家電がたくさん使われております。中古品なので安く手に入れることができ、日本製品は故障も少なく、長く使い続けることから高い需要があります。
例えば、液晶テレビなどはここ数年で爆発的な伸び率。現在日本では、テレビの大型化や、4Kテレビへの移行などが進み、旧型の液晶テレビが不用品として出されることがあります。このような旧型の液晶テレビは、日本国内では需要が減っていますが、海外ではまだまだ人気があります。
このような背景を踏まえて、これからも不用品回収業者はまだまだ伸びていくと考えられています。
日本人の考え方にも変化
かつては、不用なものは何でもゴミとして捨ててきました。
しかし、近年は、環境のことを考えたり、エコの意識が日本人の中で高くなってきております。再生可能なものは積極的にリサイクルに出そうと考える人が、意外と多いのです。例えば、スーパーのレジ袋を使わずエコバックを使う、ペットボトルなどリサイクル可能なものは分けて出す、詰め替え製品を使うなど、ささいなことから徐々に考え方が変化していっているのです。
これからも、まだ使える家具や家電を手放すことは続くでしょう。従来は、まだ使えるけれど処分するケースが多くありました。しかし昨今は、リサイクルできるならリサイクルしようと考え、不用品を回収してくれる業者を探す人が増えています。今後もこの傾向は続くでしょう。
日本人の考え方が年々変わってきている、そのことも不用品回収業者にとって明るい材料です。
不用品回収の見えない障害
ほとんどの家庭には、不用品として持て余しているものがあるはずです。
しかし、なぜか不用品は放置され、多くの人は不用品回収を頼むことをなかなかしません。頭の中では処分したいと考えているのに、いざとなると行動できない、これは何が原因なのでしょうか。
もちろん、性格的な部分もあるかと思いますが、理由の一つとして不用品回収業者への不安があげられます。近年、悪徳業者による不用品回収のトラブルの事例が増えており、それが理由で業界全体に不信感を抱いている人も少なくありません。無料と言っていたのに後からお金を請求された、回収した廃品を不法投棄するなど、利用者の信用を損なうことをする業者が後を絶ちません。そうした目には見えない不信感という障害が、不用品回収の妨げとなっている可能性があります。
それを不信感を解消するには、健全な営業をしている不用品回収業者と悪質な業者を消費者が見分ける必要があります。消費者が良く行うのは、ネットで信頼できる業者かどうか調べること。対象業者のホームページを見るのはもちろんのこと、口コミも参考にされます。
不用品回収業界がさらに伸びるには、信頼回復のための情報発信も大切です。
断捨離やミニマリストのブームで、不用品回収需要は高水準で続くと考えられます。古物商を持っている方は、ぜひともこのチャンスをものにしたいですね。